ミサイルやレーザーを当てる上で必ず問題になるのが、敵艦の動きです。特に着弾点まで時間がかかる上に影響域が小さいミサイルは正確な予測が必要です。しかし、レーダーにうつる敵艦はただの円なので、「どちらを向いているのか」、「進んでいるのか、後退しているのか」、「全速なのか、速度を緩めているのか」「敵艦の艦種は何か」「左へ転進しているのか、まっすぐ向かっているのか」などの細かい情報はつかめません。辛うじて敵の進んでいる方向、その速度が何となくわかるのみです。そんな状況では、ミサイルを当てようと思っても、なかなか当たらないものです。
 しかし、敵艦が肉眼で見える範囲に入ってくるとそのような情報が全てわかるようになります。ここでDNをはじめたばかりの人のために画像を用意しました。
△機体後ろのジェットは前に進んでいることを、機体右のジェットは左に転進していることを表します。
△機体前の後ろ向きのジェットは後退していることを、機体左のジェットは右に転進していることを表します。
肉眼で見える範囲では、着弾点までの時間が短いのはもちろん、こうした情報から敵艦の動きが読みやすいため、ミサイルが当たる可能性が一気に上がります。
また、この表示は自艦や僚艦の動きを見るのにも利用します。例えば、味方の艦と接触しないためには、僚艦の動く方向を考えて、自艦の動きを調節することが必要になります。また、敵発見の際には、通常「何時」というのは報告されないことも多いです。そこで、「何時?何時?」と聞くのではなく、僚艦がどちらに旋回しだしたかを見て、敵の方向を推測するのです。

